岡山県井原市の珍しい鉱山!!三原鉱山跡の歴史と現地レポ!!2023年5月訪問

岡山県

こんにちは。

2023年5月に岡山県井原市にある「三原鉱山跡」という鉱山跡へ訪れました。

三原鉱山跡の場所

場所は岡山県井原市です。

詳しい場所については控えますが、井原市の市街地からかなり離れており、井原市と隣にある高梁市の市境近くです。

少し近くには弥高山という標高654メートルの山と、弥高山公園というハイキングやキャンプなどができる大きな公園があります

広島県三原市にも神武鉱山(三原鉱山)という同名の鉱山があるため、注意してください。

三原鉱山の歴史

三原鉱山は1900年(明治33年)に発見されたことにより、鉱山として稼働を始めました。

採掘していた鉱物は、主に銅や硫化鉄でした。

三原鉱山を所有していた会社は、1900年(明治33年)から1918年(大正7年)までは宇都宮鉱業でした。

1918年(大正7年)以降は三菱金属鉱業が所有していました。

1932年(昭和7年)に休山し、一度採掘を止めました。

それから20年後の1952年(昭和27年)に採掘を再開したものの、1965年(昭和40年)ごろに再び休山し、採掘を止めました。

それ以降、採掘が再開されることはなく現在に至ります

三原鉱山は高温のスカルン鉱床という、日本だけでなく世界でもわずかしかない鉱床があります。

高温のスカルン鉱床では、珍しい鉱物や新種の鉱物が多く見つかります

1980年(昭和55年)には「三原鉱」という新種の鉱物が発表されました。

「三原鉱」という名前の通り、この三原鉱山から発見されました。

現在でも、ズリ山と呼ばれる採掘の過程で資源にならない岩石を貯めておいた場所からは、珍しい鉱物を見つけることができるようです。

そのため三原鉱山は鉱物採取マニアの間で有名らしく、ズリ山から珍しい鉱物を採取するために訪れるようです。

参考資料

岡山県立図書館 電子図書システム デジタル岡山大百科「三原鉱山概要説明書(K561/25)」
http://digioka.libnet.pref.okayama.jp/detail-jp/id/kyo/M2019120415104308341(2024年1月3日閲覧)

岡山鉱物 化石 岩石採集記「三原鉱山採取記」
http://necosogitai.web.fc2.com/yamas2.htm(2024年1月3日閲覧)

鉱山のページ「三原鉱山(みはらこうざん)」
https://mine-chu.sakura.ne.jp/fpage701.html(2024年1月3日閲覧)

鉱物図鑑化石図鑑 地学関連教育サイト「岡山県産鉱物 川上郡備中町布賀鉱山ロケーション」https://www.cpustudy.net/minerals/fukainfo.html(2024年1月3日閲覧)

廃墟検索地図「三原鉱山(井原市)」
https://haikyo.info/s/13024.html(2024年1月3日閲覧)

SpiTube【実録スピチューブ】「【岡山県井原市にある廃墟】明治期から残る鉱山とバラック小屋《昔の痕跡 廃屋 建屋 三原鉱山跡》」
https://www.youtube.com/watch?v=BTUFuCMOHPs(2024年1月3日閲覧)

消防水利と井戸

弥高山方面から下り、県道9号の芳井油木線方面へと歩きます。

現在は森に覆われていますが、この写真の左側に三原鉱山跡があります。

ここから50メートルほど下ると三原鉱山の施設小屋があります。

ここから2キロほど下ると県道9号の芳井油木線に出ます。

三原鉱山跡の近くには、車を駐車できそうなスペースがいくつかあります。

振り返ったところです。対向車線側にもスペースがあります。

ガードレールから見下ろすと、消防水利施設の建物や設備があります。

水が貯められた消防水利や、落ち葉が積もったトタン屋根の小屋が見えます。

今回は草木が生い茂っているため確認できませんでしたが、この左奥に三原鉱山跡の立て看板と坑口があるらしいです。

草木が生い茂っています。つるを巻き付ける樹木も生えています。

少し下るとコンクリート製の井戸のようなものがあります。

全体の様子です。写真中央の手前にあるのがコンクリート製の井戸です。

写真中央の遠くに小さくフェンスが見えるのが消防水利です。

その奥に三原鉱山跡の立て看板と坑口があるらしいです。

草木が生い茂っていない冬の時期なら、奥まで進むことができるかもしれません。

今も残る施設小屋

先ほどの消防水利や井戸があった場所から5メートルほど下ったところに、三原鉱山の施設小屋があります。

屋根や外壁にトタンが付けられた建物です。

こちらは施設小屋の後方にあたる部分です。

施設小屋の後方には、少し朽ちた小さな小屋があります。

よく見てみると、和式便器があることからトイレだったのだと思われます。

施設小屋の正面に来ました。

しっかりと形を保っており、それほど老朽化していないように感じます。

ガラス窓と木製サッシです。

所々ガラスが無い部分があるものの割れておらず、放置されている割には保存状態が良いと思います。

施設小屋全体の様子です。横に同じような建物がもう一棟あるのが確認できます。

ガードレールで塞がれた道

施設小屋から10メートルほど下ると、ガードレールで不自然に塞がれた道があります。

両端は塞がれていないことから、車の侵入を防ぐためかもしれません。

両端には樹木が生い茂っているものの、中央は薄っすらと草が生えているだけです。

昔は車が通れるほどの幅がある道だったのでしょう。

ガードレールで塞がれた道の前にも、車を駐車できそうなスペースがあります。

この道を下ると県道9号の芳井油木線に出ます。

おまけ こんなところにハト!?

三原鉱山跡から少し離れたところで、ハトを見つけました。

都市部の駅前や公園でよく見かけるカワラバトというハトです。

ここはそれなりの山間部なので、都市部で馴染みのあるカワラバトはとても珍しいと思いました。

この1匹だけが道路にポツンといて、なんとなく寂しそうでした。

まとめ

周囲には三原鉱山跡の看板や目印がないため、知らなければ廃屋だと思って通り過ぎてしまう人が多いと思います。

大きな鉱山設備は残されていないものの、井戸や施設小屋など、この場所に三原鉱山があった痕跡を確認することができました。

三原鉱山跡は人為的に荒らされておらず、自然な風化が感じられる鉱山跡でした。

以上で2023年5月、「三原鉱山跡」の訪問記事を終わります。

ご覧いただきありがとうございました。

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