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「スカイレスト ニューむろと」の独特な構造と閉業理由の考察はこちら。
「【高知県室戸市】「スカイレスト ニューむろと」独特な構造と閉業した理由を考察-2025年3月記述」
2024年8月に、高知県室戸市にある「スカイレスト ニューむろと」という廃墟へ訪れました。
概要
「スカイレスト ニューむろと」は、高知県室戸市室戸岬町に存在したレストラン・宴会場・結婚式場などを備えた複合施設です。
現在は廃墟として現存しています。
場所
場所は高知県室戸市室戸岬町です。
室戸スカイライン沿い、「室戸スカイライン山頂展望台」の近くにあります。
全国的に有名な廃墟なので、インターネットで検索するとすぐに分かると思います。
当時の航空写真
1970年代に撮影された航空写真です。赤い線で囲っている部分が「スカイレスト ニューむろと」です。青い線で囲っているのは「スカイレスト ニューむろと」の駐車場と思われる場所です。
現在、この駐車場は「室戸スカイライン 高岡園地駐車場(山頂展望台駐車場)」として利用されています。

出典:国土地理院
歴史
「スカイレスト ニューむろと」は1972年(昭和47年)7月18日に、レストラン・宴会場・結婚式場などを備えた複合施設として開業しました。
運営会社は室戸市にある株式会社です。この会社は地元出資者が大半を占めている民間企業です。
設計は高知市の建築設計会社、施工は大阪市に本社を置く会社です。
総工費は、当時の金額で1億2000万円かけて建設されました。
昭和47年7月16日の高知新聞
昭和47年7月16日発行の高知新聞には、「展望レストラン完成 初の民間企業進出 すばらしいながめ」という見出しで、室戸岬に展望レストランが完成したという記事があります。
記事には、建物の外部が足場で囲われた建設中の写真と、屋上からみた景観の写真の計2枚が掲載されています。
記事によると、自然公園法規制区域のため、美観保持の観点から設計が再三変更されたことが書かれています。
記事には建物のデザインに関して記載があり、「直径三・五メートルの三本の支柱を十七メートルも伸ばし、風の強いことを勘定に入れ二階部分を吹き抜けにした変則三階建て。一、三階は三方に張り出し岬方面はもとより、徳島や高知の海岸線など緑と青のすばらしい景色が楽しめる。」と書かれています。
この記事には「スカイレスト ニューむろと」という名称は掲載されていません。
また、この記事には「東の室戸岬に山上展望レストランが十六日オープンする」と記載されています。ですが、下にある昭和47年7月18日発行の高知新聞にあるように、2日後には18日オープンの記事が出ます。全面オープンの前にレストランだけ先に営業を始めたのか、トラブルなどの理由があってオープンを遅らせたのか正確なところは分かりません。
昭和47年7月18日の高知新聞
昭和47年7月18日発行の高知新聞には、全面広告で「祝落成 室戸岬山上大洋ヶ丘に新名所誕生!! 7月18日OPEN!」という見出しで落成広告が掲載されています。
広告には、運営会社代表取締役のごあいさつ、建物の俯瞰写真、設備のご案内、協賛企業などが掲載されています。
この広告には「スカイレスト ニューむろと」という名称が掲載されています。
閉業時期は、廃墟検索地図というサイトの「スカイレスト・ニューむろと」に関する記事によると、開業から6年後の1978年(昭和53年)ごろに閉業したらしいと書かれています。
閉業理由について明確な事実は不明ですが、下の記事で詳しく考察をしています。
「【高知県室戸市】「スカイレスト ニューむろと」独特な構造と閉業した理由を考察-2025年3月記述」
閉業後は解体されることなく放置され、現在に至ります。
設備
昭和47年7月18日発行の高知新聞に、落成広告で掲載されていた設備一覧です。
全室冷暖房完備
収容人数400名
1階
レストラン
90畳の舞台付大広間の宴会場
土産品コーナー
2階
遊戯場
3階
展望レストラン
展望宴会場
展望和室
結婚式場
その他
屋外休憩場
駐車場
大型バス20台
乗用車100台
現地レポ

「室戸スカイライン 高岡園地駐車場(山頂展望台駐車場)」です。ここが「スカイレスト ニューむろと」の駐車場だったと思われる場所です。

山頂展望台からは、室戸岬を見渡すことができます。この展望台は「スカイレスト ニューむろと」の近くにあり、同じくらいの高さのため、「スカイレスト ニューむろと」からも似たような景色が楽しむことができたでしょう。

「室戸スカイライン 高岡園地駐車場(山頂展望台駐車場)」から南に200メートルほど進むと、「スカイレスト ニューむろと」へ着きます。

中央に見える建物が「スカイレスト ニューむろと」です。

8月という真夏の時期に訪問したのもあり、木々が建物を覆っています。

特徴的な3本の柱と張り出した展望台という構造が分かります。

1階エントランスです。壁にはスプレーで多くの落書きがされています。
天井は崩落しており、備品は残されていません。

建物裏手につながる道です。

マットレスや洗濯機など様々な物が不法投棄がされています。

裏手にある宴会場と思われる建物です。

建物裏側です。中央の柱から展望台が張り出しているのが分かります。

中央の塔は原形をとどめていますが、張り出した展望台の壁面は完全に消失しています。
中央の塔と壁床は頑丈なものの、展望台の外壁が脆弱であることを表しています。

展望台の天井と床をよく見てみると、太いH鋼の鉄骨を鉄筋で巻き、その上からコンクリートで覆う「鉄骨鉄筋コンクリート造」で建てられていることが分かります。
「鉄骨鉄筋コンクリート造」は高層ビルやタワーマンションなどの大規模な建築物に用いられる構造で、「鉄骨造」や「鉄筋コンクリート造」と比較してコストも時間もかかります。
この規模の建物で「鉄骨鉄筋コンクリート構造」が取り入れているということが、強風に耐えられる頑丈な設計であることを表しています。

不法投棄禁止の看板の横に、たくさんの折り鶴が括り付けられています。
不法投棄禁止の看板があることから、ここは不法投棄が常習的に行われている場所になっているのでしょう。
まとめ
以上が、「スカイレスト ニューむろと」の歴史と現地レポです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
「スカイレスト ニューむろと」の独特な構造と閉業理由の考察はこちら!!
「【高知県室戸市】「スカイレスト ニューむろと」独特な構造と閉業した理由を考察-2025年3月記述」
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