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【高知県土佐清水市】「土佐足摺サンゴ博物館(龍宮城)」の歴史-2026年10月記述

高知県

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「【高知県土佐清水市】「土佐足摺サンゴ博物館(龍宮城)」の現地レポ-2025年3月訪問」

公開日 2026年10月6日

こんにちは。

今回は、高知県土佐清水市にある「土佐足摺サンゴ博物館(龍宮城)」について調査していきます。

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概要

「土佐足摺サンゴ博物館」は、高知県土佐清水市にある博物館・レストラン・売店などを備えた複合施設の廃墟です。

龍宮城を彷彿とさせる、極彩色の中華宮殿建築の外観が特徴です。

現在は廃墟として建物が残っています。

【高知県土佐清水市】「土佐足摺サンゴ博物館(龍宮城)」の歴史-2026年10月記述

出典:2026年4月筆者撮影

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歴史

開業

開業は1973年(昭和48年)7月28日です。

サンゴ博物館・サンゴ加工所・レストラン・土産売り場などを備えた複合施設として開業しました。

根拠「高知新聞に掲載されている落成広告」

掲載されている全面広告には、「祝 土佐足摺サンゴ博物館 本日落成!!28日オープン」という見出しの落成広告が掲載されています。

落成広告には、あいさつ、建物外観写真、設備案内、協賛企業などが掲載されています。

開業後の様子

1973年(昭和48年)7月の開業後、8月中には約1万1000人が入場しました。

1973年(昭和48年)12月20日には博物館相当施設として指定され、博物館法に基づく博物館となりました。

サンゴをテーマにした博物館は世界でも例がなく、世界初のサンゴ博物館として観光客に注目される施設となりました。

開業1周年や10周年の際には、新たな展示物を多数追加したり、展示方法を改善するなどして内容の充実を図りました。

1987年(昭和62年)には、サンゴ加工工場だった別館を多目的ホールや宴会場へと改装し、団体での利用にも対応できる施設となりました。

竜串や足摺岬には、1980年代のリゾートブームや1988年(昭和63年)の瀬戸大橋開通によって遠方から多くの観光客が訪れました。

「土佐足摺サンゴ博物館」の来館者数も好調で、1992年(平成4年)ごろには年間10万人を超える入場者数があったようです。

運営会社の破産

2002年(平成14年)に運営会社が破産しました。破産の原因は、急激な売り上げ減少です。

バブル崩壊後の不況長期化による旅行控え、2000年(平成12年)に発生した北海道の有珠山噴火による観光客減少、2001年(平成13年)に起きたアメリカ同時多発テロの影響による沖縄への修学旅行中止によって、売り上げが大きく激減しました。

新会社への経営引継ぎ

元々の運営会社は破産したものの、高知市にある店舗と「土佐足摺サンゴ博物館」は売り上げが良い状況でした。

そこで、この2店舗は従業員が設立した新会社に経営が引き継がれることになりました。

休業(閉業)

休館(閉業)は2007年(平成19年)11月30日です。休館の理由は、入館者数の減少と建物の老朽化です。

1992年(平成4年)ごろには、年間10万人を超える入場者数があったと言われています。ですが、2006年(平成18年)は年間3,800人足らずにまで落ち込みました。

また、老朽化によって瓦が落下したことから、危険性を考慮して休館となりました。

休館という形をとっていますが、休館した当時から再開のめどは立っておらず、2026年4月現在まで放置されています。

また「土佐足摺サンゴ博物館」の休業以降、運営会社の動向が不明で、おそらく廃業したと思われます。

根拠「高知新聞記事「サンゴ博物館が休館」」

高知新聞には、「サンゴ博物館が休館」という見出しの記事があります。

そこに、11月末で休館することが書かれています。

その後の動向

2010年(平成22年)6月に土佐清水市議会で、お化け屋敷として活用できないかという話が挙がっています。

2017年(平成29年)3月に、土佐清水市観光商工課によって「土佐清水市観光マスタープラン」が策定されました。

その資料には、「「サンゴ博物館」の取り壊しおよび跡地活用の検討」との記載があります。

2026年4月現在、どちらも実現していないことが活用の難しさを物語っています。

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この地に建設された理由

「土佐足摺サンゴ博物館」がアクセスが容易な高知市ではなく、土佐清水市に建設されたのは理由があります。

それは土佐清水市にある足摺の海が、商業サンゴ漁が始まった発祥の地であるためです。

それを記念して先人の偉業を称えるため、この地に建設されました。

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運営会社・設計・施設情報

運営会社(旧会社)

元々の運営会社は、高知市に本社を置く株式会社です。1947年(昭和22年)に土佐清水市で創業しました。

この会社は、観光客向けに土産物販売やサンゴ加工販売、レストラン経営を行っていました。店舗を展開していたのは北海道・沖縄・九州・四国、海外ではグアム島にまで進出していました。

この会社は元々サンゴ加工販売をしていましたが、「土佐足摺サンゴ博物館」を機に観光産業へ参入し、広く店舗展開するようになりました。

2002年(平成14年)に、売り上げの激減によって破産しました。

運営会社(新会社)

経営を引き継いだ新会社は、高知市に本社を置く会社です。

旧会社の従業員が組織した会社で、引き継いだ高知市の店舗と「土佐足摺サンゴ博物館」の運営を行っていました。

2007年(平成19年)に「土佐足摺サンゴ博物館」が休業後してからは動向が不明です。高知市の店舗も2012年(平成24年)時点で解体されています。

おそらく新会社も廃業したと思われます。

設計・施工

設計は高知市の建築設計会社、施工は土佐清水市の会社です。

設計した高知市の建築設計会社は、高知県室戸市にある「スカイレスト ニューむろと」という建物の設計も行っていました。

現在「スカイレスト ニューむろと」は営業しておらず廃墟化し、独特な外観をしていることから有名な廃墟となっています。

「スカイレスト ニューむろと」と「土佐足摺サンゴ博物館」の落成広告には、設計した設計事務所の記載があります。それを見ると、同じ事務所、同じ住所、同じ電話番号です。

この建築設計会社が設計した、西の足摺にある「土佐足摺サンゴ博物館」、東の室戸にある「スカイレスト ニューむろと」は何の因果か、廃墟となって残り続けています。

「スカイレストニューむろと」についてはこちらをご覧ください。
「「スカイレスト ニューむろと」歴史・施設内容・現地レポ-2024年8月訪問」

総事業費

総事業費は、1973年(昭和48年)当時の金額で約4億5000万円かけて建設されました。

そのうち、建物の建設にかかった金額は約2億5000万円でした。

入場料 1973年時点

1973年(昭和48年)開業時の入館料は以下です。

大人250円 中人200円 小人150円

入場料 2007年時点

2007年(平成19年)休業間近時の入館料は以下です。

大人300円 中人200円 小人150円

営業時間 1973年時点

1973年(昭和48年)開業時の営業時間は以下です。

3月~10月 9時~21時
11月~2月 9時~20時

営業時間 2007年時点

2007年(平成19年)休業間近時の営業時間は以下です。

8時~17時 年中無休

駐車場 1973年時点

約70台

駐車場 2007年時点

約40台

本館内部施設(博物館・レストラン・売店棟)

1階 レストラン・喫茶・売店
2階 サンゴ博物館(世界の造礁サンゴ展示・竜串の海を再現した大型ジオラマ)
3階 サンゴ博物館(本サンゴ原木・サンゴ工芸品展示)・サンゴ加工実演・資料室

別館内部施設(宴会場・多目的ホール棟)

1階 多目的ホール
2階 小部屋・座敷宴会場

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施設詳細

本館内部施設(博物館・レストラン・売店棟)

1階 レストラン・喫茶・売店

レストラン「マーメイド」1973年時点

1973年(昭和48年)の開業時、1階には「マーメイド」という名前のレストランがありました。

メニューの一部が以下です。

●エビと貝柱の炎焼き(ライス・サラダ・アイスティー付き) 800円
●ビーフ鉄板焼き(ライス・サラダ・アイスティー付き) 800円
●ポークブランコ 480円

レストラン「マリン」2007年時点

2007年(平成19年)の休業間近時、1階にはレストラン「マリン」という名前のレストランがありました。また、レストランにはラーメン専用コーナーがありました。

メニューの一部が以下です。

●海賊焼き 3,000円
●はちきん和定 1,500円
●かつお丼 750円
●ラーメン 530円
●じゃこ天うどん 450円

喫茶・売店

その他、コーヒーやジュースを提供する喫茶、サンゴ加工品やその他お土産をメインとする売店がありました。

2階 サンゴ博物館(世界の造礁サンゴ・大型ジオラマ)

2階は、世界の造礁サンゴ展示と竜串の海を再現した大型ジオラマでした。

世界の造礁サンゴ

造礁サンゴとは、水深50mほどまでの浅い海に生息している光合成で成長するサンゴのことです。

サンゴ礁を形成しているのは、造礁サンゴと呼ばれるサンゴです。石灰質で脆いことから宝石加工には向いておらず、サンゴ自体の価値は低いです。

直径1mほどの半円筒形ケースに、テーブルサンゴ・シコロサンゴ・枝サンゴなど、世界から集められた12種類の造礁サンゴが壁に沿うように展示されていました。

さらに、多数の造礁サンゴや標本がガラスケースに展示されていました。

その他、サンゴの生物学的分類、生態や進化、サンゴ礁に生息する生物などが写真付きの解説パネルで説明されていました。

竜串の海を再現した大型ジオラマ

竜串の海を再現した大型ジオラマは、「サンゴの幻想」という意味の「コーラル・ファンタジア」と名付けられていました。

大型ジオラマでは、ウツボやイセエビの動く模型、造礁サンゴや貝殻を使って立体的に竜串の海を再現していました。

この大型ジオラマは、悪天候で竜串の海中を楽しむことができなかった人のために設置されたものでした。

2階ベランダ 西遊記の大壁画

2階のベランダには、計24枚からなる西遊記の物語を表現した壁画がありました。

この壁画は外壁に取り付けられ、1周100メートルほどのベランダを壁画を見ながら歩くことで、西遊記の物語を楽しむことができました。

さらにスピーカーも設置され、音声でストーリーを語るという仕掛けがありました。

3階 サンゴ博物館(本サンゴ原木・サンゴ工芸品)・サンゴ加工実演・資料室

3階は、本サンゴ原木やサンゴ工芸品の展示、サンゴ加工実演・ビデオ放映でした。

開業当初、本サンゴ原木・サンゴ工芸品は展示の一部にすぎませんでした。

ですが、1983年(昭和58年)の10周年を機にサンゴの価値を見直してもらいたいという思いから、これらが中心の展示へと内容が変わりました。

本サンゴ原木・サンゴ工芸品展示室のカラー写真を見ると、室内は赤やオレンジをメインとした色使い、照明は暖色でサンゴの色が美しく見えるようになっています。

本サンゴ原木

本サンゴとは、100m以上の深海に生息している光合成をせず成長するサンゴのことです。

本サンゴは宝石サンゴとも呼ばれ、硬く色鮮やかで磨くと光沢が出ることから宝飾品に加工されます。そのため、サンゴとしての価値は非常に高いです。

原木とは、枝状の姿をした状態で採取された本サンゴのことです。折れずに大きな状態で採取された原木は非常に価値が高いです。

1983年(昭和58年)の10周年時点で、本サンゴ原木14点が展示されていました。

展示されていた本サンゴ原木の一部が以下です。

●当時世界最大、重量24キロのモモイロサンゴ原木
●世界に1つのボケサンゴ原木
●チアカサンゴ原木
●スカッチサンゴ原木

サンゴ工芸品展示

1983年(昭和58年)の10周年時点で、サンゴ彫刻24点、サンゴ壁画3点が展示されていました。

展示されていたサンゴ工芸品の一部が以下です。

●高さ2.4m、幅2.8mのサンゴモザイク壁画《羅浮仙》(前川泰山作)
●実物大で制作されたサンゴの虎《威風》(前川泰山作)
●サンゴ彫刻《慈母観音像》(谷脇利兼作)
●30分の1の縮尺で制作された名古屋城《名古屋城》(谷脇利兼作)
 (高さ2.04m、幅1.92m、奥行1.78m)
●世界各国のサンゴ加工品

サンゴ加工実演

熟練した職人のサンゴ加工を、目の前で見ることができました。

ビデオ放映

放映されていたビデオ映像の一部が以下です。

●展示作品の制作過程映像
●サンゴ採取から加工までを記録した映像
●足摺海の映像

別館内部施設(宴会場・多目的ホール棟)

1階 多目的ホール

1階は、極彩色で彩られた中華風内装が特徴の多目的ホールがありました

2階 座敷宴会場・小部屋

2階は、和風の落ち着いた内装が特徴の舞台付き座敷宴会場と小部屋がありました。

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まとめ

●開業は1973年(昭和48年)7月28日。
 休館(閉業)は2007年(平成19年)11月30日。

●営業期間は34年間。

●世界初のサンゴ博物館だった。

●運営会社は一度変わっている。

以上が、「土佐足摺サンゴ博物館(龍宮城)」を調査した内容です。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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